那覇(女子)48年ぶり優勝 春高バレー県予選


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<春高バレー県予選>女子決勝 那覇―首里 2時間を超える熱戦を制し、抱き合って喜ぶ那覇の選手たち=23日、西原町民体育館(花城太撮影)

 バレーボールの第67回全日本高校選手権大会の県代表決定戦が23日、西原町民体育館で行われた。男子は西原が5年連続20度目の頂点に立ち、女子は那覇が48年ぶり2度目の優勝を果たした。

男女の優勝チームは来年1月に東京都で行われる全国大会の出場権を得た。

◆驚異の粘りで大逆転/女子那覇
 熱戦は2時間を超えた。女子の決勝。那覇と首里は全力でぶつかり、互いに一歩も譲らなかった。那覇の主将・大宜見実歩が最後の得点を決めると、コートに歓喜の輪が広がった。那覇の優勝は48年ぶり。大宜見は「コートもベンチも応援団も、みんなで戦った」と誇らしげに語った。
 驚異の粘りで逆転勝利をつかんだ。第1セットの序盤から首里のペースで試合が進み、第2セットまで連続で奪われた。「緊張で硬さが出た」と大宜見は言う。もう1セットも落とせない瀬戸際に立たされ、大宜見がメンバーと確認したのは「笑顔でプレーすること」。気持ちを切らさずに、普段通りの動きを取り戻すことを目指した。
 第3セットからコートに送り出されたセッター山内優梨愛は「みんなと一緒なら絶対に勝てると思った」。平良久美子監督が「経験豊富な選手」と信頼を寄せる山内が軽快なトスで好機を演出すると、砂川千菜津は「今までやってきたことを信じて戦った」と鋭いスパイクを相手コートに突き刺した。
 最終の第5セットは首里に先手を取られたが、大宜見らの得点で勢いに乗った。「応援してくれたみんなを全国に連れて行ける」。大宜見は笑顔を輝かせた。(平安太一)

●首里「絶対に負けたくなかったので悔しい。去年の春高バレーで悔しい思いを味わったので、全国を意識して沖縄一の練習をやってきた。後輩には負けた悔しさを次につなげてほしい」(主将の前竹秋帆)