ダウン症理解へ写真集 県内母親ら、わが子撮影


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ダウン症候群の子どもたちの表情を集めた写真集製作に支援を呼び掛ける(右から)宮里裕美さんと娘・日和さん、平良優子さん=1月30日、那覇市内

 ダウン症候群の子どもたちを育てる親がわが子を撮影した写真集「よんな~そだて!かわいいわが子はダウン症候群」を発行するプロジェクトが進んでいる。プロジェクト名は「DS―okinawa」で、写真集はダウン症候群への理解・啓発が目的。沖縄にゆかりのある人・家族が参加し、県内だけでなく、ハワイやタイ在住者も参加し約50作品が収録される。

2008年にも写真集制作や写真展を行ったが「またしてほしい」との声も多いため、今回のプロジェクトを立ち上げた。
 県内だけの配布予定だったが県外からも要望があったため、県内外で計3千部を発行する。無料。「DS―okinawa」は発行に必要な資金をインターネットを通じて出資を募る「クラウドファンディングサービス」を活用する。20日まで協力を呼び掛けている。
 「DS―okinawa」の代表で自身もダウン症候群の子どもがいる宮里裕美さん(38)=那覇市=は「参加している皆さんは『企画してくれてありがとう』と言ってくれる。ダウン症候群を知ってほしいという思いと子どもを見てほしいという親ばかな部分がある」と笑顔を見せる。
 写真集には子どもの写真と共に子どもへの思いなど約200文字のメッセージが添えられている。スタッフの平良優子さん(41)=那覇市=は「家族で写真を選ぶのはとても迷った。メッセージには生まれてきてくれてありがとうという思いを込めた」と語る。
 発行した写真集は希望者や医療機関などに無料で配布する。「クラウドファンディング」の出資者には写真集などの引換券が贈られる。写真集発行後は写真展も計画している。宮里さんは「写真集がダウン症候群を知り、考えるきっかけにしてほしい」と意気込んだ。
 「DS―okinawa」の「クラウドファンディング」のホームページはhttps://readyfor.jp/projects/ds-o 問い合わせはds-o@live.jpまたは(電話)090(9650)9345(宮里)。