日台漁業協定 沖縄側、八重山北方水域拡大を要求へ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
沖縄側が新たに拡大を提案する予定の水域

 2013年の日台漁業取り決め(協定)を受け、次年度以降の操業ルールを話し合う3月の日台漁業会合に向けて沖縄側は、これまで4カイリ(約7・4キロ)間隔での操業を主張してきた以外に、新たに八重山北方の三角水域の拡大を要求することが18日、分かった。

宮崎県の漁業者や水産庁関係者らを交えた国内協議が3月3日に東京であり、そこで拡大案を提案する。
 水域拡大には、八重山漁協に加えて他の漁協の漁業者も有効活用できるようにする狙いがある。
 沖縄側の提案は、日台漁業協定で設けられた八重山北方三角水域に加え、西側に漁業者が利用できる水域を三角形か、あるいは台形型に広げる内容。
 3日に東京で開かれる国内協議で水産庁や宮崎県に提案して正式に決定する。4日に日台の漁業者間会合を持ち、5日の予備会合を経て6日に日台漁業委員会を開くことも正式に決まった。
 八重山北方の三角水域は好漁場とされ、台湾漁船の主要漁場となっている。一方で台湾漁船とのトラブルを避け、同水域での操業自粛を余儀なくされる八重山の漁業者も少なくない。関係者によると同水域は、1日約10隻前後の操業が限度という。
 沖縄本島のマグロ漁船は3~4人で出港し、約7~10日間漁に出る。一方で八重山では1人乗りのマグロ漁船が多く、近場の水域で2~3日間漁をする。少人数で操業日数が短いため、近場の北方三角水域に八重山の漁船が多い。
(上江洲真梨子)