【電子号外】テロ 邦人3人死亡 チュニジアで博物館襲撃


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 【カイロ共同=長谷川健司】チュニジアの首都チュニスで18日起きた博物館襲撃テロで、安倍晋三首相は日本時間19日午前、日本人の被害について「現在のところ3人死亡、3人負傷の情報に接している」と明らかにした。官邸で記者団に語った。「テロは断じて許されず、強く非難する」とも述べ、テロとの戦いに全力を尽くす決意を示した。日本政府は官邸内の危機管理センターに情報連絡室を設置、さらに確認を急いでいる。

 チュニジアのシド首相は18日夜(日本時間19日未明)、日本人観光客5人が死亡、4人が負傷したと国営メディアに語ったが、日本政府関係者は「間違いだ。重複している」と話した。
 犯行声明は出ていないが、過激派組織「イスラム国」の関連サイトは事件を称賛しており、イスラム過激派の犯行との見方が強い。チュニジアで外国人を狙ったテロはまれで、日本にとって同組織による邦人人質事件に続く惨事となった。
 事件は18日、武装集団がチュニスのバルドー博物館で銃を乱射、観光客を人質に取って館内に立てこもり、外国人観光客17人を含む計19人が死亡、44人が負傷した。武装集団の2人は突入した治安部隊に殺害された。治安当局はさらに協力者2~3人が逃げている可能性があるとみて捜査している。
 シド首相によると、死亡したのは日本人のほか、イタリア人やコロンビア人、スペイン人ら。バスの運転手や救出作戦を行ったチュニジア治安部隊員も死亡した。