沖縄梅雨明け ダム貯水低いまま


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梅雨で水は増えたが、県内11ダムの貯水率は平年より低いままだ=11日午後、倉敷ダム

 ことしの梅雨は観測史上3番目の短さとなったが、気象台によると期間中はまとまった雨が降り、降水量は地域平均の平年比で112%となった。一方で梅雨入り前に貯水率が下がっていた県内ダムは梅雨期間中、回復はしたが平年と比べると低いままだ。

 県企業局によると県内11ダムの貯水率は11日午前0時現在63・8%で、5月24日の50・6%から13・2ポイント上昇したが、平年比で11・6ポイント低い。低いのは梅雨以前からまとまった雨が降らなかったためとみられる。県企業局は「夏の台風の降雨の状況も見ながら今後の対応を検討したい」としている。
 気象台によると梅雨入りが遅くなった要因は4月下旬から5月上旬にかけ低気圧が停滞せず、5月中旬の台風の影響で太平洋高気圧が強まったためとされる。梅雨明けが早くなったのは太平洋高気圧が日本の南海上で平年より早く強くなったことが要因とみられる。
 向こう1週間の沖縄地方は太平洋高気圧に覆われておおむね晴れる。気象台は16日ごろから約1週間は気温が平年より高くなるとして、異常天候早期警戒情報を11日に発表した。熱中症や農作物の管理などに注意するよう呼び掛けている。