政治

沿岸部で合意 米、浅瀬案を断念 普天間移設

普天間飛行場の移設先

 【東京】在日米軍再編に伴う普天間飛行場の移設先について、大野功統防衛庁長官とローレス米国防副次官は26日午後、電話で会談し、日本側が主張していた沿岸修正案で米側も合意した。キャンプ・シュワブ沿岸部(兵舎地区)を中心に大浦湾から辺野古沖浅瀬に一部またがる形で、滑走路の長さは1800メートルになる。米側が自らの主張の浅瀬修正案を断念し、日本側の案に歩み寄った格好だ。日米両政府は当初予定通り、29日にワシントンで外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)を開き、再編の中間報告を発表する。普天間の決着に伴い、牧港補給地区(キャンプ・キンザー)など本島中南部の4基地を全面・一部返還し、北部に集約する沖縄の負担軽減策も実現の見通しとなった。大筋合意を受け、政府は該当する基地の地元自治体への説明を早ければ26日から始める。午後1時すぎに那覇防衛施設局が県に日米の合意を電話で連絡した。

 大野功統防衛庁長官は25日夜、都内でローレス米国防副次官と協議し、大詰めの調整をした。米側は浅瀬案を基に、大部分を埋め立てとし、一部が兵舎地区にかかる修正案を主張。大野長官は米側の修正案ではサンゴや藻場への影響が大きすぎるとの主張を崩さなかった。ローレス副次官は当初予定の26日朝の帰国を延期していた。
 同副次官の同意が得られたことを受け、大野長官は同日午後、小泉純一郎首相に報告する。
 一方で米側は「運用上の所要」として滑走路の延長を求め、日本側も大筋でこれに同意した。この結果、大浦湾側のみに突き出す形だった当初の沿岸案を修正し、反対側の辺野古沖浅瀬にも一部突き出す形となった。
 浅瀬はサンゴや藻場があることから、埋め立ては自然環境への影響が大きく、環境団体や反対派の反発は必至だ。
 合意を受け、政府は5年以内での代替施設完成を目指す。普天間飛行場のヘリ部隊のみを移設し、空中給油機は海上自衛隊の鹿屋飛行場(鹿児島)へ移転する。
 牧港補給地区と那覇軍港はキャンプ・ハンセンかシュワブへの移設を条件に全面返還する。キャンプ瑞慶覧は大半を返還し、海兵隊基地司令部の機能などをキャンプ・コートニーに移す。コートニーの第三海兵遠征軍司令部などはグアムに移転する。キャンプ桑江の一部も新たに返還する。これにより、在沖米海兵隊の軍人・軍属・家族の数は約5千人減る見通し。
 嘉手納飛行場の常駐機F15戦闘機の訓練の一部や外来機の訓練も本土の自衛隊基地に移転し、騒音軽減を図る。普天間の非常駐機の緊急時の離着陸機能も本土の自衛隊基地への移転を目指す。