政治

中南部基地を北部集約 オスプレイ配備も 普天間移設

日米両政府が合意した普天間飛行場移設案。滑走路は大浦湾(右上)からキャンプ・シュワブ沿岸部を横切り、辺野古沖に抜ける。大浦湾側の突き出した部分は駐機場など

 【東京】在日米軍再編協議で大野功統防衛庁長官と町村信孝外相、ローレス米国防副次官は26日午後、都内で会談し、普天間飛行場の移設先について、日本側が主張した沿岸修正案で正式に合意した。大浦湾からキャンプ・シュワブ沿岸部(兵舎地区)を挟み、辺野古沖浅瀬に一部突き出す形で、滑走路の長さは約1800メートル。位置については海上を主張していた米側が日本側に歩み寄った。普天間の決着に伴い(1)本島中南部四基地の北部集約を条件とした全面・一部返還(2)第三海兵遠征軍司令部のグアム移転(3)これらによる在沖米軍3千―5千人削減(4)嘉手納飛行場の騒音軽減策―など沖縄の負担軽減策も合意した。辺野古沖の現行移設計画は中止され、稲嶺恵一知事が移設条件とした15年使用期限、軍民共用も白紙に戻る。

 滑走路が延びたことで辺野古の浅瀬のサンゴや藻場の一部も埋め立てることになった。代替施設の半分以上が大浦湾の海上に新設する形となる。住民や環境団体は合意に強く反発している。
 大野長官は会談後、記者団に、環境破壊を避けるために日本案を粘り強く主張したと説明、中南部の基地返還や「数千人の兵員削減」など負担軽減の規模を強調し「何とかこの案で理解、協力してほしい」と述べた。さらに、海兵隊の次期主力機MV22オスプレイの配備を念頭に滑走路を延長したことも明らかにした。
 小泉純一郎首相も記者団に対し「合意してよかった。実現が大事だ。関係自治体に理解、協力を求めなければいけない」と述べた。
 那覇防衛施設局の西正典局長は27日午前に稲嶺知事を、午後には移設先の名護市、東村、宜野座村を訪れ、日米で合意した移設案について説明する。
 政府は8年以内の代替施設完成を目指す。普天間飛行場の空中給油機は海上自衛隊の鹿屋飛行場(鹿児島)へ移す。
 牧港補給地区(キャンプ・キンザー)と那覇軍港はキャンプ・ハンセンかシュワブへの移設を条件に全面返還する。キャンプ瑞慶覧は大半を返還し、海兵隊基地司令部の機能などをキャンプ・コートニーに移す。コートニーの第三海兵遠征軍司令部などはグアムに移転する。キャンプ桑江の一部も新たに返還する。
 嘉手納飛行場の常駐機F15戦闘機の訓練の一部や外来機の訓練も本土の自衛隊基地に移転し、騒音軽減を図る。普天間の非常駐機の緊急時の離着陸機能も本土の自衛隊基地へ移転する。
 日米両政府は29日にワシントンで外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)を開き、再編の中間報告を発表する。

「現行案の過程尊重したい」/稲嶺知事

 日米のシュワブ沿岸部修正案合意について、稲嶺恵一知事は26日、「政府から正式な話があった後コメントしたい」とした上で「苦渋の選択をした現行計画が(今回の合意で)どういう形になったのか。検討に検討を重ねた結果、現行案が選ばれた過程を尊重して対応したい」と述べた。
 27日の政府説明後に記者会見し県の考え方などを明らかにする方針。