<金口木舌>「子どもしか投票できない総選挙」・・・

 「子どもしか投票できない総選挙」をご存じだろうか。出版社が主催し、児童が支持する一冊を選ぶ「こどもの本 総選挙」のこと。大人は投票できないとの特別感もあってか、第1回選挙には12万もの投票があった

▼第1位は「ざんねんないきもの事典」(高橋書店)。思わず「何で?」と言いたくなる生き物の生態を「どこかざんねん」と定義してまとめ、支持を集めた
▼続編で「いつも泣いている」と取り上げられたウミガメが主題の特別授業が中城小であった。村民に知らない人も多いが、中城の砂浜では毎年、ウミガメの産卵が確認されている。授業は地元の環境を知ってもらうことが狙い
▼ウミガメ研究史には学校が深く関わる。産卵地である徳島県日和佐の中学校で1950年、世界に先駆けて観察やふ化研究が始まった。生徒がふ化させた個体はことし68歳の世界最高齢だ。ウミガメの浜の発信は徳島の魅力となっている
▼授業で子ガメに実際に触れた中城小の児童は、近くの浜がウミガメにとっても大切であることを実感できたようだ。「中城のきれいな海を大事にしたい」との声が上がった
▼沖縄ではまずは環境保護への機運づくりだろう。子どもたちは感受性豊かに生き物の不思議を受け止め、生息環境を守ろうと素直に反応する。学ぶべきは大人の側だ。豊かな自然をいつまでもつなぐためにも。



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