コラム「南風」 ファイナンシャルプランナー(FP)


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 がんばって働いてさえいれば、毎年給料がアップし、終身雇用制度に守られて定年まで安心。定年後は年金を受け取ってのんびり暮らすという時代がありました。

 しかし雇用形態はますます多様化し、以前のような給料の上昇も望めなくなりました。さらには、急速に少子高齢化が進み、年金も支給年齢の引き上げなど、厳しい時代となってきています。
 このような状況の中、将来に対して不安をおぼえ、資金計画をファイナンシャルプランナー(FP)に相談するという方が増えてきています。
 FPは、アメリカでスタートした資格です。アメリカでは、社会保障制度が日本ほど充実していないので、さまざまな場面に自分で対応しなければなりません。そのため、一般の家庭にも顧問のFPがついていることが多いのです。
 金融・不動産・保険・年金・税金などお金に関わるサポートをしていくのがFPです。分かりやすくいえば、顧客の将来の夢や目標を整理し、家計に無駄・無理がないかを分析し、人生を経済的な視野からサポートする、いわば「家計のホームドクター」です。
 私自身、8年前に独立系ファイナンシャルプランナー事務所を立ち上げ、現在は浦添市でオフィスを構えています。
 設立当時は、「ファイナンシャルプランナーって、何をする人なの」と聞かれることが多かったのですが、最近では沖縄県内での認知度も少しずつ高まっており、多くの団体や企業からのセミナー依頼や個別相談の件数も年々増えてきています。
 今回、本コラムを担当する機会をいただきましたので、県内での相談事例を踏まえて気付いた点や皆さんに知っていただきたいことを紹介していければと思います。
(慶田城裕(けだしろゆたか)有限会社ライブアップ代表取締役)