東電、処理水下のヒラメ飼育公開 海洋放出前に、風評防止狙う

東京電力は17日、福島第1原発構内で、放射性物質トリチウムを含む処理水を薄めた海水によるヒラメの飼育試験を報道陣に公開した。政府とともに来年春ごろの開始を目指す処理水の海洋放出を前に、魚の成育状況と体内の放射性物質濃度を調べ、安全性確認や風評防止につなげたい考え。
水槽のトリチウム濃度は放出時と同じ1リットル当たり1500ベクレル(国基準の40分の1)程度に調整し、今年春に生まれた約400匹を飼育中。粒状の餌を入れると体長約20センチに育った魚たちは勢いよく食い付いた。
通常の海水でも同数程度のヒラメを育てているが、成育状況に差は出ていないという。
(共同通信)