大地震の死者5万人超に トルコ・シリア、被災の妊婦多数


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 22日、トルコ南部ハタイ県で、大地震で倒壊した建物近くに座り込む男性(ゲッティ=共同)

 【ガジアンテプ(トルコ南部)共同】6日に起きたトルコ・シリア大地震で、トルコ政府とシリア人権監視団(英国)によると、両国の死者は23日までに計5万人を超えた。妊娠中の女性も多数、被災した。避難生活を強いられている女性が多く、支援が急務となっている。

 トルコのソイル内相によると、トルコの死者は4万3500人以上となった。人権監視団によると、内戦下のシリアではアサド政権地域と反体制派地域で計6700人以上が死亡した。行方不明者数は分かっておらず、犠牲者はさらに増える恐れがある。

 国連人口基金(UNFPA)は、地震を生き延び、緊急の医療サービスを必要とする妊娠中の女性は両国で約35万6千人に上ると明らかにした。妊娠中の女性はトルコで約22万6千人、シリアで約13万人。うち3万8千人以上が3月に出産する予定だという。

 多くが地震で大切な家族や自宅を失い、キャンプなど避難施設に身を寄せている。冬の寒さに加え、食料や清潔な水の入手も難しく、健康状態が危険にさらされている。