東京ガス、英国に取引新拠点 LNG安定確保と収益を両立


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 インタビューに応じる東京ガスの笹山晋一社長

 東京ガスの笹山晋一社長(60)は29日までに共同通信のインタビューに応じ、都市ガスの安定供給と収益拡大の両立に向け、原料の液化天然ガス(LNG)を取引する拠点を英国に新設したことを明らかにした。ロシアのウクライナ侵攻の影響で欧州や中国など各国による争奪戦が激化する中、時差に影響されず24時間体制でLNGの確保を目指す。

 欧州の金融や商品先物取引の中心であるロンドンに4月、市場を通じてLNGを売買する社員を配置した。これまでは東京とシンガポールのみで取引していたが、笹山氏は「アジア時間だけでなく取引できるようにする」と述べた。

 需給の関係で余った場合は、時機を逃さずに売って収益につなげる。LNGは日本のほか、アジアや欧米の市場にも販売する。笹山氏は「安定供給をないがしろにすることなく、収益の機会を狙っていく」と強調した。