韓国ドラマで「人権を知った」 脱北者施設、7年ぶりに公開


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 ハナ院で料理の実習に取り組む脱北者ら=10日、京畿道安城(韓国統一省提供・共同)

 韓国統一省がソウル郊外の京畿道安城にある北朝鮮脱出住民(脱北者)の定着支援施設「ハナ院」を約7年ぶりに国内外のメディアに公開した。脱北者は北朝鮮での生活苦を語り、ひそかに見た韓国ドラマで「人権というものがあるのだと知った」と打ち明けた。

 「人間らしく堂々と生きたかった」。10日、施設で取材に応じた20代女性は韓国に来た理由をこう話した。2019年に脱北。中朝国境近くで密輸をして生活費を工面していたが次第に難しくなり、中国に逃れた。職を得ても不法滞在のため中国人の半分しか賃金をもらえず、中国当局の目におびえる日々。新型コロナが流行すると外出もできなくなった。

 韓国行きを決意したのは、北朝鮮で隠れて見ていた韓国ドラマで「人権が保障されるところ」だと思ったからだ。具体的な亡命手段は語らなかったが「命懸け」だった。中国にいる多くの脱北者が韓国に行くことを望んでいるというが「強制送還される恐れがあり、来られない人が多い」と明かす。