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『ストロングマン』 負けず嫌いなおじちゃんたちの格付けゲーム!

(C) 2015 Faliro House & Haos Film

 ギリシャのエーゲ海を航海中の6人の中年オヤジたち。ひょんなことから、ストロングマン(男の中の男)は誰かを決めるゲームをしようということが決まります。評価内容は、話し方、声のトーン、笑い方や寝相の良さ、パンツのセンスなどなど日常の一挙一動。お互いにポイントをつけて総合点を競い合うという、めちゃくちゃくだらないゲームです。

 最初にこのゲームを始めようっていうきっかけも、「動物に例えたら誰が似てるか?」っていう話で一人がめちゃくちゃムキになり、そこから口論がエスカレートして最終的にこのゲームを始めるっていう大人げのなさ! さらにゲーム開始となれば寝相をこっそりのぞき見てはメモ帳を取り出してポイントをつける!という本気っぷり。女からすると、「ばっかだね?」の一言です。でも女性同士の「マウンティング」という無駄な格付けよりはよっぽどこちらの方がピュアで面白い! 「認められたい」欲求を誰もが抑えられずに生きている現代をユーモアたっぷりに描いています。一体誰が「男の中の男」になれるのか? 最初から最後までクスクス笑いが止まらない映画でした。

 脚本のエフティミス・フィリップは、独身同士が集められたある会でパートナーを見つけられなかったらなんと動物に変えられてしまうという奇想天外な映画『ロブスター』の脚本を担当しています。彼とともに脚本を執筆、監督したのは、女優でもあるアティナ・ラヒル・ツァンガリ。古代から戦ってきたギリシャの血が騒ぎまくる男たちの「負けるは大恥!」とまでの必死な戦いを女性の目線でそれはそれはドライに描いているのが面白い。最初から最後までおかしくてクスクス笑ってしまいました。★★★★★(森田真帆)

3月25日(土)から全国順次公開

監督:アティナ・ラヒル・ツァンガリ

出演:ヨルゴス・ケンドロス、ヴァンゲリス・ムリキスほか


(共同通信)