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<隠れた名盤> 姿月あさと『Treasure~私の宝物~』 20名を超えるオーケストレーションが豪華

 姿月あさと『Treasure~私の宝物~』

 00年まで宝塚の男役として活躍したスターのカバー・アルバム。近年、多くの宝塚OG作品を手掛ける高橋まさひと氏のプロデュースで、本作も総勢20名を超えるオーケストレーションが豪華だ。

 前半の5曲は、シャンソンやミュージカルの名曲をしたたかに歌う。特に、『最後のダンス』のクライマックスでの絶唱ロングトーンは舞台の迫力そのものだ。

 6~10曲目は、『Ave Maria』や『糸』など、より大衆的な人気曲を自然な高音でカバー。クリアな発声から凛とした女性が浮かぶ。そして、ラストのシャンソン『歌ある限り』も圧巻。「私は歌いたい」「燃える命 ある限り」をはじめ、ただの歌詞ではなく、彼女の人生観が映し出される。まさに、彼女の歌は自身にとっても聴き手にとっても“宝物”なのだ。

 15年発表の前作『Chante~シャンテ~』では、艶やかな歌声での歌唱が多く、人気作『夜明け』も再録音されているので、併せてオススメ。一連の作品を聴けば、労力のかかる創作物全般に深い愛を見出せるはず。

(ユニバーサル・2778円+税)=臼井孝

Treasure~私の宝物~
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(共同通信)