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ホーチミンの書店で「どうぶつしょうぎ」

 近年、日本企業が数多く進出しているベトナムは、日本語を勉強する学生や日本文化に興味を持つ方の多い親日の国です。

 6月1日には国内に94店舗を持つ書店最大手のFAHASA(ファハサ)のホーチミン店に、紀伊國屋書店の和書売り場が新設されました。

 オープニングセレモニーは、紀伊國屋書店の高井昌史社長や株式会社KADOKAWAの角川歴彦会長をはじめ、福音館の佐藤潤一社長、ポプラ社の長谷川均社長、集英社の隅野叙雄取締役という出版界を代表される方々が出席され、盛大に行われました。そしてなんと私もご一緒させていただくことに。

 ちょうどこの日はベトナムの「こどもの日」にあたるということで、「どうぶつしょうぎ」のイベントを開催することになったのです。

 日本語の本や漫画3万冊が並ぶ、まるで日本にいるかのような和書売り場。漫画と参考書が多いのは予想通りでしたが、絵本や児童書がとても多くて驚きました。

 そういえば私も昔、ピーターラビットの絵本で英語を教わったことを思い出し、絵が多くて言葉の少ない本は子どもだけではなく、大人の入門向けの教材にもなるとあらためて気付かされました。

 その意味では「どうぶつしょうぎ」も同じです。漢字で書かれた駒と難しいルールという壁を取り払い、駒数を少なくして絵を描いたものです。

 将棋への入り口として、子どもたちだけでなく外国の大人にも広めていこうと思っています。

 若者や家族連れでにぎわう店内で、「どうぶつしょうぎ」のイベントが始まりました。

 私が日本語で説明し、FAHASAの方がベトナム語に通訳してくださいます。近くの幼稚園からたくさんの園児と保護者の方が来てくださり、用意していた席が足りなくなって急きょ増設することになりました。

 ベトナムの若者たちも興味を持ってくれて、国籍を超えた幅広い年齢の皆さんに参加していただくことができました。

 初めての方ばかりでしたが、少し練習した後に「どうぶつしょうぎ大会」を開催。すぐにみんなで対戦できるのが良いところです。

 たった20分の間に10局以上こなした子もいました。表彰式で対戦カードを誇らしげに掲げる子どもたちの笑顔は、どこの国でも共通です。

 書店の方だけでなく来賓の方々にもシール係や対戦役としてご協力いただき、ベトナム初の「どうぶつしょうぎ大会」を盛況のうちに終えることができました。 ありがとうございました。(北尾まどか)


(共同通信)