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「約束の地、メンフィス〜テイク・ミー・トゥー・ザ・リバー」 ミシシッピ川に黒人音楽の歴史を思う

(C)2013 SOCIAL CAPITAL FILMS EGBA, LLC / PFL TRANSMEDIA, LLC

 ジャズ、ロック、ブルースと様々な音楽が生まれたアメリカ南部の町メンフィス。メンフィスには広大なミシシッピ川が流れていますが、その川の流れのように脈々と受け継がれてきた黒人音楽の魂=ソウル。本作は、黒人音楽の黄金期を作った伝説的なミュージシャンたちが、現在の音楽業界で活躍している有名アーティストとコラボレーションしたセッションを中心に映し出すドキュメンタリーです。

 メンフィスという街で、黒人たちがどのような暮らしを強いられ、差別されていたのか、苦しい環境の中でいかに希望に溢れた名曲が生まれたのか。コラボレーションライブはもちろんのこと、映画公開後に亡くなった方々もいる貴重なインタビューからは音楽の持つパワーを感じます。

 コラボするミュージシャンの一人であるスヌープ・ドッグというラッパーは、30代の私が学生の頃から人気で今やおっさんなのですが、そんな彼が「若手」に見えるほど、ブラックミュージック界のレジェンドたちの貫禄は圧巻です! スター・ウォーズに例えると、まるでヨーダとルーク。でも彼らが一堂に会してトランペットを鳴らし、ドラムを叩き、ギターを鳴らしてセッションを始めたら、思わず体が揺れてしまうはず! 若い世代に今尚受け継がれていく音楽で戦う勇敢さは、今の時代だからこそ大切なのかもしれません。★★★★★(森田真帆)

監督:マーティン・ショア

キャスト:テレンス・ハワード、メイヴィス・ステイプルズ、スヌープ・ドッグ

6月17日から順次公開


(共同通信)