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<隠れた名盤> Diggy-MO’『DX-10th Anniversary All This Time 2008-2018-』 男気ある歌声と演奏の融合に聞き惚れる

 Diggy-MO’『DX-10thAnniversary All This Time 2008-2018』

 2014年に解散したヒップホップ・グループ、SOUL’d OUTのMC、Diggy-MO’のソロ活動10周年ベスト。元々、巻き舌でよどみなく歌やラップをすることが評判だったが、ソロ作品は更に進化している。

 Disc1&Disc2は、4枚のアルバムからの自選と新曲2曲を収録。ソロ初期は、グループとの区別を意識したのか、日本語と英語が入り組んだ歌詞を高速でまくし立てるものが多く、細かく聞き取ることなく、ただただ男気ある歌声と演奏の融合に聞き惚れる(特に『JUVES』は圧巻)。

 しかし、近年の作品は、テクノやジャズの要素を取り入れたものが増え、またボーカルにも裏声が加わり、70年代後半の洋楽や歌謡曲にも通じる聴き心地がある。ただ、新曲の『GOD SONG』は、キャッチーなサビと、内省的で思慮深いラップが互いに繰り返され、シンプルに楽しめつつ、その難解さに唸らされる。やはり只者ではない。

 Disc3は、リミックスやボーカルでの参加曲集。May J.との『Garden』が有名だが、他にもBENNIE K、leccaら女性を引き立てるのが上手い。また、160Pに及ぶブックレットでは、強面だけどとても誠実な人柄が分かる。本作を聴けば、道を極める人により一目置くようになるはず。

(ソニー・3CD 初回限定盤 4167円+税)=臼井孝

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(共同通信)