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『クマ・エロヒーム』 23歳の監督が作った壮大なSF

(C) 映画「クマ・エロヒーム」製作委員会

 沖田修一や冨永昌敬、入江悠など、現代の日本映画界で活躍する監督たちが卒業した日本大学芸術学部映画学科出身の若手、坂田貴大監督の劇場デビュー作です。東京で少しだけ上映する映画を取り上げても観に行ける方は多くないのは重々承知ですが、こんな作品があるということを取り上げるだけでも、とても意味があると思うのでご紹介したいと思います。

 この作品を観るまでは、どうせ大学生が撮った自主映画に毛が生えたものなんじゃないの~、なんて思っていたのですが、実際に観たら「おお!」とびっくり。ストーリーは超壮大で、なんと100年後の未来、他の惑星で暮らすカップルの姿を描いているんです。懐かしの16ミリフィルムカメラで撮影された映像も、荒削りだからこそ時代と場所の奇妙な感じがうまく出ているし、脚本も随分と冒険しています。もちろん初めての劇場映画ということで、ダラーっと続くカットにイライラさせられたところもありましたが、それを差し引いても、坂田監督の映画への強い情熱と執念はひしひしと伝わってくるし、その映像が作り出す世界観は私をとてもワクワクさせてくれました。

 主人公を演じている村上由規乃は、PFFアワードの今年のグランプリである『オーファンズ・ブルース』でのボーイッシュな魅力とは正反対の艶かしさ。古矢航之介の透明感のある演技も魅力的で良かったです。★★★★☆(森田真帆)

12月22日(土)から池袋シネマ・ロサでレイトショー公開

監督:坂田貴大

出演:村上由規乃、古矢航之介


(共同通信)








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