芸能・文化

本とじっくり向き合う場所 入場料払う書店「文喫」

 購入前の本を試し読みできる閲覧席=東京都港区

 「店内で長時間過ごすことを前提に、入場料を支払う」という新しいスタイルの書店「文喫 六本木」が東京都港区にオープンし、話題を集めている。料金は1日1620円で、店内では飲食も可能だ。

 企画した出版取次大手の日本出版販売(日販)は「書店で本を買うことが非日常になりつつある現在。本とじっくり向き合う時間と場所を提供し、特別なイベントとして楽しんでもらうのが、新しい書店のあるべき姿ではないか」と話す。

 昨年6月に閉店した有名書店「青山ブックセンター六本木店」のスペースを改装した店内には、広々とした喫茶室や閲覧席、会議にも使える研究室があり、購入前の本を自由に試し読みできる。喫茶室のコーヒーと緑茶は飲み放題で、有料のフードメニューも充実しており、一日中本に囲まれて過ごすことができる。

 販売する書籍は約3万冊。新刊やベストセラーにはこだわらず、美術・建築関連の書籍を中心に、人文学の専門書から漫画まで幅広く扱う。「スタッフが『これぞ』と選んだ本を1冊ずつ仕入れています」と担当者。

 判型ごとに棚を分ける一般の書店とは異なり、「自然」「宗教」といった大まかなジャンルごとに単行本や文庫本、新書などが入り乱れて並んでいるのも面白い。言語学の専門書を物色するうちに“異世界語”が題材のライトノベルを見つけて手に取ってしまう―など、思いがけない本との出合いが楽しめそうだ。

 入り口付近には気軽に立ち寄れる無料エリアを設け、約90種類の雑誌を販売する。本をテーマにした展示なども通じて、読書への関心を高めていきたいという。


(共同通信)








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