カラス、なぜ茶色? 捕まえた農家びっくり、専門家も「初めて」 国頭村 沖縄


カラス、なぜ茶色? 捕まえた農家びっくり、専門家も「初めて」 国頭村 沖縄 農場で見つかった通常の黒いカラスと薄茶色のカラス=23日、国頭村浜
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 国頭村浜の野菜農家、島袋成一さん(67)と広美さん(64)夫妻が有害鳥獣の駆除のため関係機関の許可を得て畑に捕獲箱を設置したところ、20日に薄茶色のカラスが入っているのを発見した。農場を営んで40年余り、畑でも周辺の山でも一度も見たことがない色のカラスで、夫婦は驚いている。

 成一さんが20日午前9時ごろに捕獲箱を巡回した際、新たに箱の中に入った1羽のカラスの異変に気づいた。先に捕獲された3羽とは明らかに色が違い、頭から肩に続く一部分がこげ茶色、尻尾までは薄茶色の羽で覆われている。

黒いカラスと並ぶ薄茶色のカラス=9月23日、国頭村浜

 23日には、国指定屋我地鳥獣保護区管理員として活動する渡久地豊さん(61)が現場を確認した。長年、鳥を見続けている渡久地さんも「羽根の1枚が白色の個体は見たことがあるが、全身の色がこれだけ違う個体は初めてだ」と驚く。

 渡久地さんによると、捕獲箱に入るのは今年生まれたばかりの幼鳥が多く、今回のカラスも幼鳥とみられる。渡久地さんは「とても珍しい個体なので、できることなら他の人々にも見せてあげたい」と話し、引き取り可能な施設を探している。

 (新城高仁通信員)