社会

介護相談ボランティア「利用者の目線が大切」とベテランが体験談 京都

体験談を語る鈴木貫一さん(右)と野村鶴子さん=舞鶴市役所で2020年4月15日午後2時15分、塩田敏夫撮影

 京都府舞鶴市が新規募集している介護相談員の説明会が15日、市役所であった。特別養護老人ホームやデイサービスを訪ね、利用者の話を聞くボランティア。事業者に問題解決の糸口を伝える“橋渡し”の役目を担うもので、この日は6人の希望者が参加。長年介護相談員を務める鈴木貫一さん(79)と野村鶴子さん(74)から体験談を聞いた。

 介護相談員は厚生労働省の介護相談員派遣事業に基づき、市町村が実施している。研修を修了した介護相談員が介護サービスの現場を訪ね、利用者の不平不満や疑問の声を聴き、サービス事業者に伝える。市は2000年から相談活動を始めている。

 鈴木さんは市介護相談員連絡会の会長を務める。会員は現在14人で、それぞれが月に5回程度訪問活動を続けている。

 鈴木さんは59歳で介護福祉士の試験に合格。75歳まで民生委員の仕事も続け、「私はボランティアが生涯学習だと思っています」と語った。介護相談員は00年から務めている。

 鈴木さんの話では、介護相談員の活動を始めた当初は、安全性を重視して拘束帯を付けているケースを多く目撃した。事業者に自分たちの意見をはっきりと言うことで次々と事態は改善されていった。

 最近は認知症の利用者と多く接する。同じことを繰り返し言うことが多いが、「いい加減に聴いてはだめ。認知症の方も感情があり、すぐにわかってしまう。介護相談員になるなら認知症サポート講座を受けた方がいい」とアドバイスしていた。また、ぎりぎりのスタッフで運営している事業所もあり、「じっくりと利用者の話を聴くことができない事業所もある。私たち介護相談員が話をじっくりと聴くことが大切」と話した。

 野村さんは「利用者の目線」に立つことの大切さを語った。夫の両親と同居生活を送ったが、認知症について周囲から理解されずに苦労した。その体験から少しでも「お役に立ちたい」と願い、介護相談員を01年から続けていると語った。

 野村さんは利用者との対話を重ねた経験を語り、「名前があるのにおばあさんと呼ばれ、上から目線を感じる利用者もおられたが、最近は遠慮せず自分の意見を言う利用者が多くなりました」と語った。

 募集締め切りは17日。連絡は市高齢者支援課(0773・66・1013)。【塩田敏夫】


(毎日新聞)









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