社会

4年後の午前1時25分「天国の息子よ、しっかりやってるか」両親が慰霊 熊本地震

熊本地震の本震発生時刻を前に、大和晃さんが発見された阿蘇大橋の崩落現場近くで手を合わせる母忍さん(左)と父卓也さん(中央)=熊本県南阿蘇村で2020年4月16日午前1時15分、津村豊和撮影

 2016年4月の熊本地震で2度目の最大震度7を観測し、家屋倒壊などによる直接死で41人が犠牲になった本震から16日で4年。熊本県内では各地で遺族らが犠牲者を追悼した。同県南阿蘇村で土砂崩れに巻き込まれて死亡した同県阿蘇市の大学生、大和晃(ひかる)さん(当時22歳)の両親は本震発生時刻の午前1時25分、崩落した阿蘇大橋のたもとの祭壇に花を供え、静かに手を合わせた。

 熊本学園大4年だった晃さんは14日夜の前震で被災した熊本市の親友に水を届けて帰る途中、阿蘇大橋の近くを車で走っていて行方不明になった。

 県が「2次災害の危険がある」として5月1日に捜索を打ち切った後も両親はボランティアと共に捜し、6月23日に阿蘇大橋の下流約5キロで晃さんの車と同じ黄色のボンネットの一部を発見。8月10日にはその上流約4・5キロで岩に挟まれていた車の中から晃さんの遺体を見つけた。

 祭壇の約600メートル南側で架け替え工事が進む新しい阿蘇大橋は21年3月ごろ開通する見通し。晃さんの母忍さん(52)は「4年前の今日、晃がどんな一日を過ごしていたのか考えていた。晃がいた頃の生活にはなかなか戻れない」と言葉を詰まらせた。父卓也さん(61)は「周りの景色が変わっていくのを見ると時間の経過を感じるが、私たちにとっては4年前がついこの前のようです」と振り返り、晃さんに「そっちの世界でもしっかりやってるか」と語りかけた。【清水晃平】


(毎日新聞)









  • お知らせ


  • 琉球新報デジタルサービス



  • 会員制サービス






  • 他のサービス