国際

マティス前米国防長官「トランプ大統領は我々を分断」 黒人男性暴行死巡り批判

マティス前米国防長官=川田雅浩撮影

 米中西部ミネソタ州で起きた黒人男性への暴行死事件を巡り、マティス前国防長官は3日、米誌アトランティックを通じ声明を発表し、「トランプ大統領は我々を分断している。我々はトランプ氏抜きで一つにまとまることができる」と批判した。トランプ政権発足時に長官に就いたマティス氏は、退任後も米軍や政界で信頼が厚いことから、デモを巡るトランプ氏の言動への非難が強まるのは必至だ。

 マティス氏は、デモについて「法の下の平等を求めている。健全で統一された要求だ」と指摘。「参加者は、我々の価値観に従って行動する良心の人たちだ」とした。

 トランプ氏は1日の演説で、暴徒化したデモの鎮圧に対し「すべての州知事に州兵を動員して市街地を完全制圧することを求めた」「(状況次第では)軍も動員する」などと発言。マティス氏は「我々の都市を戦場と見なすいかなる考えも拒まねばならない」と主張。「トランプ氏は私の人生で米国民を一つにまとめようとしない初めての大統領だ。団結させようと見せかけることもしていない」と非難した。

 そのうえで「我々は(トランプ政権発足後の)過去3年間、成熟したリーダーシップを欠いてきた結果を目の当たりにしている」と怒りをあらわにした。トランプ氏を「憲法を愚弄(ぐろう)する権力者」と呼び、「拒絶して責任を取らせねばならない」と訴えた。

 これに対しトランプ氏はツイッターでマティス氏について「新たな取り組みや課題を与えたが、ほとんど結果を残さなかった。(個人的には)政権を去ってくれて、うれしかった」などと酷評した。

 マティス氏は米軍で中央軍司令官などを歴任し、2017年1月に国防長官に就任。トランプ氏が18年12月にシリア駐留米軍の撤収を表明したことに抗議する形で辞任していた。【ワシントン鈴木一生】


(毎日新聞)









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