社会

「鬼滅の刃」効果 鬼伝説豊富な岩手、博物館や滝が人気

「鬼の館」の館内を紹介する相原彩子・主任学芸員=岩手県北上市和賀町で

 人気漫画「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」効果で、岩手県内の博物館や滝が人気を集めている。県文化振興課の担当者は「岩手は鬼に関する伝説や言い伝えも豊富。今回をきっかけに、岩手の文化にも関心を持ってほしい」と期待している。【山田豊】

 北上市和賀町の「鬼の館」は鬼をテーマにした東北唯一の博物館。鬼に関する資料の展示のほか、「鬼剣舞(けんばい)」と呼ばれる同市の民俗芸能も披露している。だが新型コロナウイルスの影響で、昨年4~5月の入館者数は前年同期比の約1割に落ち込んだ。

 もともと同館は約10年前から来館者が減少傾向で、豪雪地帯に立地していることもあり、冬季はさらに来館者が減る。ところが昨年は10月中旬に「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が公開された効果からか、11月の来館者が1487人と前年同月より約300人増えた。コロナ禍にもかかわらず、11月としては2008年以降で最多の入館者数だった。12月も前年同月より約50人多い652人が訪れた。

 同館の相原彩子・主任学芸員(34)は「アンケートはしていないが、鬼滅のマスクやバッジなどのグッズを身につけている子供が増えたので、鬼滅効果だと思っている」と推測する。同館では、剣舞の体験会も実施していたがコロナの影響で中止になり、踊り方の動画配信をフェイスブックで始めた。相原さんは「一緒に踊って鬼を好きになってほしい。鬼滅の刃にも描かれているように、悲しみを抱えていたり優しかったりと、いろいろな鬼がいる。この機会に、広く鬼の文化を伝えたい」と意気込んでいる。

 二戸市浄法寺町の「うろこ滝」も、主人公・竈門(かまど)炭治郎の師匠「鱗滝(うろこだき)左近次(さこんじ)」にちなんで人気を集めている。市情報管理室などによると、昨年11月中旬ごろから訪れる人が増え、漫画に登場する「鬼殺(きさつ)隊」の服を着た人も見掛けるという。同市観光協会は、県道から滝に向かう曲がり角に、緑と黒の「鬼滅カラー」の道案内看板も設置した。同室の担当者は「二戸は、技の名前に出てくる『漆』や、主人公の名前に入っている『炭』とも関わりが深い。県北の文化を知ってもらえれば」と話している。


(毎日新聞)









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