社会

植村直己冒険館が新装オープンへ 生誕80周年 兵庫・豊岡

植村直己さんの優しさを語る植村直己冒険館の館長、吉谷義奉さん=兵庫県豊岡市日高町の植村直己冒険館で2021年4月11日午後0時8分、浜本年弘撮影

 世界初の五大陸最高峰制覇などを成し遂げた冒険家、植村直己さん(1941~84)の偉業を伝える「植村直己冒険館」(兵庫県豊岡市日高町)が20日、新装オープンする。数々の植村語録を残し、人々をひきつけてやまない生き方と人柄にも焦点を当てた常設展示にリニューアル。隣接地には子どもたちの挑戦する心を育む体験型施設も完成した。【浜本年弘】

 冒険館は、植村さんが84年2月、米アラスカ州の北米大陸最高峰デナリ(旧マッキンリー)で世界初の冬期単独登頂に成功し、消息を断ってから10年後の94年、出身地に開館した。登山や極地冒険の過酷さを物語る登山靴などの装備品、足跡をたどるパネルなどが展示されている。

 2021年は生誕80周年にあたり、リニューアルでは「言葉の宇宙・植村直己スピリット」と題したコーナーを新設。植村さんが著作などに残した冒険精神や生き方を表した言葉と、その言葉に触発されたイラストレーター・黒田征太郎さんの絵を展示している。館長の吉谷義奉(よしとも)さん(67)は「一生懸命な生き方も、犬ぞりの犬に自作の靴下をはかせる優しい人となりも伝わってくると思う」と話す。

 体験型施設は直径約22メートルの円形で高さは約7メートル。「どんぐりbase(ベース)」と名付けられ、屋内に大型ネット遊具、屋外にはツリーイング設備がある。プレオープンに同県朝来市和田山町から家族で訪れた小学6年の柴田桜さん(11)は高さ約5メートルの屋内クライミングウオールに挑戦。「降りる時が怖かったけど、楽しかった。また挑戦したい」と声を弾ませた。母佐知子さん(47)は「地域の自然の中でさまざまな体験を積むきっかけになればいいと思う」と期待した。

 リニューアル後の入館開始は20日午後1時。

 植村直己冒険館はリニューアル・オープンに合わせて「写真で振りかえる日本人のエベレスト展」を20日から始める。6月29日まで。世界最高峰のエベレスト(8848メートル)には1970年5月11日、日本山岳会エベレスト登山隊の松浦輝夫、植村直己両隊員が日本人として初めて登頂。解説付き写真パネルで半世紀にわたるエベレストと人との関わりを紹介している。


(毎日新聞)










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