経済

ライブ市場にジュエリー業界なぜ参入

クリスタルを使った豪華なライブ限定グッズが展示されたスワロフスキー・ジャパンのブース=ライブ・エンターテインメントEXPOで

 ライブ市場にジュエリー業界が注目している。近年、ライブ会場で限定販売される関連グッズがファンの間で人気となっており、グッズのプレミアム化、高額化が進んでいるためだ。クリスタルメーカーのスワロフスキー・ジャパンは、4年前に市場に参入し、今後も伸びると期待している。【兵頭和行】

 コンサートや演劇、各種ショーに必要な製品・サービスを展示する「ライブ・エンターテインメントEXPO」が5月31日〜6月2日に幕張メッセで開かれた。ひときわ異彩を放ったのがスワロフスキーのブース。韓国男性音楽グループ「BIGBANG」のブレスレット、米ロックバンド「KISS」のネックレス、アイスショーのキーホルダーなど、多数のクリスタルが埋め込まれたキラキラのグッズが並んだ。

 クリスタルパーツの販売も手がける同社は、2013年から、クリスタルを使ったオリジナルギフト商品を企画からデザイン、製造までワンストップでできるOEM(相手先ブランドによる受託生産)の取り扱いを始めた。これまで、BIGBANGのVIPチケット用特典グッズや、「劇団☆新感線」の演劇「髑髏城の七人」の公演グッズ、昨年10月に東京・原宿で開かれた「KISS EXPO」の物販グッズなどを手がけており、同社ギフトソリューションの営業担当者は「世界的に有望な分野と見込んでいます」と語る期待の市場だ。

 現在、ライブ市場はCD市場の縮小に反して拡大を続けている。ぴあ総研によると、音楽コンサートにミュージカルや演劇などステージでのパフォーマンスイベントを含めたライブ全体の市場規模は、2015年には前年から20.2%増の5119億円を記録しており、2001年(2562億円)から倍増。特にCD全盛期の1990年代前後に大ヒットを記録したアーティストが大規模イベントで大勢のファンを集客するケースが目立っているという。

 そうした“リバイバルブーム”でファンの年齢層も上がり、ライブ会場で販売される限定グッズも高額化。同営業担当者は「チケット代が高く、年齢層も高くなっており、おもちゃのネックレスと違う本物志向の商品が求められている」といい「差別化を図りたい客(興行主)に受け入れられている」という。

 ライブ・エンターテインメントEXPOには、スワロフスキー以外にも、ジュエリー関連企業5社が参加。そのうちの一つミューリー(大阪市中央区)の瀬戸口雅嗣専務は「(これまでライブ市場とは縁のない)まったくの異業種だが、他がやっていないことをやろうとあえてこの場に来た。ノベルティーグッズでOEMの経験はあるので、何かご縁があれば」と期待していた。


(毎日新聞)