社会

「令和」ゆかりの太宰府 展示館来館者は20倍 フィーバーにうれしい悲鳴

新元号「令和」の由来となった万葉集の梅花の宴を再現した展示に見入る親子連れ=福岡県太宰府市の大宰府展示館で2019年4月27日午前10時27分、森園道子撮影

 10日間の超大型連休が27日、スタートした。新元号「令和」ゆかりの地として突然スポットライトを浴びた福岡県太宰府市は朝からにぎわいを見せた。新元号の公表後、連日多くの観光客が訪れるようになった市は、うれしい悲鳴を上げながら対応に追われている。

 令和の由来の序文がついた歌が詠まれた大伴旅人(おおともの・たびと)邸の「梅花の宴」を再現したジオラマなどがある大宰府展示館。午前9時の開館から次々に人が訪れ、風流なジオラマをスマートフォンで撮影するなどしていた。北九州市に単身赴任中の会社員、出田友樹さん(45)は広島市の家族を連れて訪れ、「太宰府は修学旅行で来たことはあったが、学問の神様というイメージでした」と興味深そうに見入っていた。

 令和の発表後ひと月足らずで、これまでの年間の数字の2倍に当たる約2万6000人が訪れた。土、日曜は50人程度だった来館者は約1000人に膨れ上がっている。

 同館の学芸員、田中健一さん(35)は「一体、どれくらいの人が来られるのか想定できない。これを機に太宰府の魅力を発信していきたい」と意気込む。近くの安蔵慶子さん(85)は「令和の発表以降、普段の散歩コースにすごい数の人がいてびっくりしている。タクシーもなかなか来ないくらい。でも、太宰府が注目されるのはいいことですね」。フィーバーぶりは市民も喜ばせている。

 今月1日、新元号が「令和」と発表されると、市役所にはマスコミから続々と問い合わせの電話が入り、楠田大蔵市長は急きょ大宰府展示館で記者会見を開いて「大変光栄」と破顔。ジオラマのそばでカメラに何度もポーズを取った。

 展示館では太宰府と令和の関係や市内の万葉歌碑などを紹介したチラシを増刷し、説明のパネルを掲出するなど対応を取ってきた。

 大伴旅人邸があったとされる場所の一つ、大宰府政庁跡北西の坂本八幡宮には参拝者が押し寄せる。道が狭く車の通行が困難なため、市は周辺の3カ所に臨時の駐車場を設け「車を降り、政庁跡全体を歩いて悠久の歴史をじっくりと味わってほしい」と呼び掛けている。

 5月1日早朝、市は市民ら1000人を集めて政庁跡で「令和」の人文字をつくる。また、政庁跡に記念モニュメントも建てる予定だ。【桑原省爾、平川昌範】


(毎日新聞)








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