苗青々 大きく育て 南城・受水走水で「親田御願」


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豊作を願い、田植えをする仲村渠区民ら=18日午後2時半すぎ、南城市玉城百名(普久原裕南撮影)

 【南城】19日は二十四節気の一つ「雨水」で、寒さが緩み農耕を始める時期とされる。琉球の稲作発祥の地である南城市玉城百名の受水走水(うきんじゅはいんじゅ)では18日、市玉城仲村渠区の伝統行事「親田御願(うぇーだうがん)」が行われ、区民らが1年の豊作を願った。

 行事は毎年、旧正月後の最初の午の日に行われる。中国から飛んできた鶴が稲穂を落とし、稲の芽が出たとされる「米地(めーじ)」で拝み、さらに受水と走水でも拝みを行った。その後、区民の男性3人が田んぼ「親田(うぇーだ)」で稲の苗を植え付けた。「祝毛(ゆーえーもー)」で区民らが東西南北に祈る「三十三拝(さんじゅうさんペー)」を行い、田植えから稲刈りまでを表現した「天親田(あまうぇーだ)のクェーナ」を歌った。
 行事を見守った仲村渠区元区長の城間富雄さん(62)は「元の形を復元して、後世に伝えてきたい」と語った。
英文へ→Ueda ugan held to pray for good harvest