「集団自決」癒えぬ心 座間味で慰霊祭


社会
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慰霊祭で戦争犠牲者に焼香し、手を合わせる参列者=26日午前、座間味村の平和之塔(金良孝矢撮影)

 【座間味】米軍が座間味島などを含む慶良間諸島に上陸し、地上戦が始まった1945年3月26日から70年を迎えた同日、座間味村は同村座間味の平和之塔で村慰霊祭を開催した。

式典に参列した沖縄戦体験者や遺族、村民ら約100人は戦後70年を経てもなお消えることのない悲しみに思いをはせ、恒久平和と不戦を誓った。村主催の慰霊祭が開かれるのは2010年以来5年ぶり。
 平和之塔には、「集団自決」(強制集団死)の犠牲者を含む村民647柱、日本軍人376柱、朝鮮人軍夫や教員ら「軍属その他」が177柱の計1200柱が祭られている。
 宮里哲村長は式辞で「癒やされることのない痛みに耐えながら、語り部として平和の尊さを教えてくれる方々は少なくなった」と述べ「平和と島の豊かさは、多くの痛ましい犠牲と、ご遺族の苦難の日々の上にあることを忘れてはいけない」と強調した。慰霊祭では遺族を代表して平田文雄さんが追悼の言葉を述べ、村内3中学校の生徒代表が平和宣言を行った。
英文へ→Villagers hold memorial service on Zamami Island marking 70 years since forced mass suicide