渡米移植費、3.2億円支援を 重度心臓病の希羽ちゃん


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 生後すぐに重い心臓病「拡張型心筋症」と診断された翁長希羽(のあ)ちゃん(1)の父司さん(39)と母涼子さん(41)=浦添市=らが16日、県庁で記者会見し、希羽ちゃんが渡米して心臓移植を受けるための費用3億2千万円への支援を呼び掛けた。

 司さんは「娘は沖縄の空も海も見ていない。病院の天井しか見ていない娘を、沖縄に連れてきたい。皆さんの支援をお願いしたい」と話した。
 希羽ちゃんは昨年5月、涼子さんの出身地熊本で生まれ、生後約2週間で心臓に異常が見つかった。現在は大阪の国立循環器病研究センターに入院し、補助人工心臓をつけている。同席した主治医の坂口平馬さんは根本的な治療には心臓移植が必要で、人工心臓を長期間使用すると脳梗塞などの合併症の発症リスクが高まると説明した。
 円安や米医療機関への前納費の高騰、人工心臓であるため飛行機のチャーターが必要なことなどから費用が膨らんだ。会見には両親の友人や同僚らによる「救う会」の共同代表3人も出席した。救う会は年内の目標達成を目指し街頭募金活動などを行う。

のあちゃんを救う会 募金振り込み先
心臓移植を必要とする翁長希羽ちゃん(のあちゃんを救う会提供)
娘の心臓移植へ募金を呼び掛ける司さん(右)と涼子さん=16日、県庁