NPO法人「ドリスカッ!」(伊波貢代表)が実施するキャリア教育事業の一環で、南部農林高校の3年生6人が8月30日、独自に開発したスイーツを那覇市のメカルガーデンで販売した。学校で模擬会社を設立し、製品開発から製造、広報、店舗での接客まで取り組み、企業経営の楽しさや厳しさを学んだ。
生徒らは南部農林の農産加工部所属で、普段から沖縄の農産物を利用した商品開発などに取り組んできた。模擬会社の社名は「農業でみんなを笑顔に」との意味を込め、「アグリスマイル」と付けた。今回、6人それぞれがアイデアを出し合い、沖縄の素材を利用して1人一つの商品を作った。
紅芋やゲットウのパイ菓子やバタフライピーのゼリー、ゲットウのムースショコラ、紅芋のまんじゅうやチップスなど多彩に考案した。7月初旬から、商品の試作と改善に、繰り返し取り組んできた。
社長を務めた我喜屋朋香さんは、将来カフェを経営したいと考えており「夢への第一歩という気持ちで頑張った。とてもいい経験になった」と喜んだ。副社長を務めた吉元進之助さんは「原料費や容器代とかも踏まえた価格設定などが難しかった。この経験を将来に生かしたい」と意欲を見せた。
ドリスカッ!の伊波代表はキャリア教育の事業に8年前から取り組み、今回初めて模擬会社を立ち上げて店舗運営に挑戦してもらったと説明。「店舗運営の難しさ、失敗も経験することで、課題解決の手法を考えるきっかけにしてほしい」と期待を込めた。
生徒らは7日午前11時~午後2時に北谷町のRYUSION北谷デポアイランド店でも販売する。
(外間愛也)