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教採、最多31人現役合格 沖縄大 講座で面接、模擬授業


教採、最多31人現役合格 沖縄大 講座で面接、模擬授業 2024年度の教員採用試験に現役合格した沖縄大学の4年生ら=16日、那覇市の沖縄大学
この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報朝刊

 2024年度の県教員採用試験で沖縄大学(那覇市)の現役合格者は31人となり、記録の残る11年度以降で過去最多だった。卒業生を含めた合格者は44人だった。16日、山代寛学長が記者懇談会で報告した。沖大は3年次から教員採用試験の対策を実施しており、一定の効果が上がっているとした。
 沖大では例年、学生の現役合格に向け、3年次の10月から翌6月ごろの1次試験までの約9カ月、土曜日に対策講座を実施する。1次試験終了後は合否の結果を待たずに2次試験対策に取り組む。大学の教職員の協力も得て、面接や模擬授業の練習に力を入れている。
 現役合格した金城廉叶さん(22)は、年末ごろから友人らと声をかけ合って講座日以外も勉強に励んだ。「物心ついた頃から教員になりたかったので、とてもうれしい。今後も努力し、子どもたちにどのような教育ができるかを考えたい」と意欲を見せた。
 幸地麻妃さん(21)は対策講座で勉強の習慣を定着させ、1カ月ごとの目標を定めて学習を進めた。「先日教育実習があり、教員になりたい思いを再確認できた。勉強は大変だったが、仲間と切磋琢磨(せっさたくま)し、家族の支えがあったから苦しくても頑張れた」と周囲への感謝を口にした。
 近年、教員の労働環境が厳しさを増していると言われることについて、尾﨑憲太さん(22)は「最初は不安もあったが、教員をしている大学の先輩がやりがいや魅力を語ってくれたことで払拭できた。教育実習を終えた友人らと『先生ってやっぱりいいよね』と話し合った」と語った。
 沖大は10月から25年度の教員採用試験に向けた取り組みを始めており、今後も対策に力を入れていく考えだ。
 (外間愛也)