きっかけは教育への反抗心? 東京から「江戸逆上り」で沖縄入り


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カメラを構え「沖縄は光が強いね」と笑う比嘉良治さん=5日午前、国頭村辺戸岬

 【国頭】東京・日本橋から沖縄・糸満市まで歩く「江戸から琉球の旅」を続けている米ニューヨーク在住の芸術家、比嘉良治さん(81)=名護市宮里出身、ロングアイランド大名誉教授=が5日、古里、沖縄の縦断に入った。午前8時、本島最北端・国頭村の辺戸岬に立った比嘉さんは「ゆっくりと歩いて行きたい」と語り、古里の旅路を一歩、踏み出した。

 「江戸逆上り」を思いついたきっかけは「教育への反抗心かな。いつも歴史を古い時代から学ぶことに疑問だった。琉球の時代に『江戸上り』と言われた歴史の道のりを逆から歩いてみようって」と笑う。昨年8月に東京・日本橋を出発し、東海道、四国を回ったが、家族の病気でいったん旅を中断し帰国。あらためて今年9月1日に山口県から旅を再開し、九州、奄美大島を経て沖縄に着いた。

 沖縄での旅中には高校や看護大学校での講演もある。「なぜという疑問をいつも持つこと。少しずつでも歩みを進めるといつか目標にたどり着けること。この二つを子どもたちに伝えたい」と語った。

(佐野真慈)