社会

「令状に基づかない実質的逮捕」 県警、村職員を任意捜査で15時間拘束 識者が批判 伊平屋官製談合疑い

 伊平屋村発注の不法投棄ごみ撤去事業を巡り、村職員と受注業者の計4人が官製談合防止法違反容疑などで県警捜査第2課に逮捕された事件で、4人が逮捕前日の10月24日早朝から深夜まで約15時間にわたり県内各署に留め置かれ、その最中に任意の取り調べも受けていたことが13日までに、関係者への取材で分かった。長時間に及ぶ留め置きや取り調べは事実上の身柄拘束とみなされ、任意捜査の限度を逸脱した疑いがある。識者は「外形的事実から4人は事実上強制的に留め置かれたと考えられる。令状に基づかない実質的な逮捕だ。黙秘権や弁護人選任権の告知を行ったかどうかも疑わしい」と指摘した。

 捜査第2課は4人を24日深夜に帰宅させた。4人は翌25日朝、各署へ同行を求められ、午前7時半から同8時38分の間に官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕された。同課は「任意性の確保は十分にやった。特に問題はない」とした。

 事件を巡って、同課は10月6日から約3週間にわたり、任意で4人の取り調べを続けた。24日午前8時半すぎに4人に対して各署へ出頭を求めた後、容疑が固まったとして逮捕状を裁判所へ請求した。当初は4人を24日中に逮捕する方針で那覇地検と調整を進めていたとみられる。しかし裁判所からの令状発付は同日深夜となり、日付が変わる前に帰宅させた。25日朝に逮捕し、約5時間後の同日午後1時すぎに4人を那覇地検へ送検した。

 犯罪捜査規範168条3項では「取り調べは、やむを得ない理由がある場合のほか、深夜にまたは長時間にわたり行うことを避けなければならない」と定められている。

 市民団体「明るい警察を実現する全国ネットワーク」代表の清水勉弁護士は「3週間も任意聴取ができたということは、逮捕要件の『罪証隠滅』や『逃亡の恐れ』がないということだ。証拠物件を押収する『家宅捜索』の必要はあったかもしれないが、逮捕自体は必要なかったようにみえる」と語った。



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