15歳、演歌の星へ 「同年代も演歌に興味を持ち盛り上がるとうれしい」 石原まさしデビュー


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デビュー曲「希望は叶う」を披露する石原昌徳さん=10月20日、沖縄市民会館大ホール

 【沖縄】沖縄市立美里中学校3年の石原昌徳さん(15)が「石原まさし」の名で演歌歌手デビューする。本格的に演歌を習い始めてわずか2年余り。昨年11月に大阪府の新歌舞伎座で開催された「第19回全国縦断歌謡フェスティバル」でグランドチャンピオンに輝き、審査員の目に止まった。エスプロレコーズ(東京都、若松宗雄代表)に所属し、期待の新星として歌謡界に飛び込む。

 両親が共働きで、幼少期は祖父母と過ごすことが多かったという石原さん。保育園の送迎時、祖父上原盛吉さん(84)が運転する車内でいつも歌謡曲が流れていた。「細川たかしさんの曲を覚えている。演歌を聴いて育ちました」と振り返る。

 デビューを一番に喜んでいるのは祖母石原トミ子さん(81)だ。「一緒にご飯を食べていたら約2時間も歌謡曲について語り合う」ほど、熱烈な演歌ファン仲間でもある。

 石原さんの活躍を、母恵さん(49)は「本人よりもこっちが緊張してしまう」と心配そうに舞台の袖から見守る。変声期であどけなさも残りつつ、伸びのある歌声を持つ石原さん。舞台に立てば自信にあふれる。若松代表は「叙情的なフィーリングを持ち、昨年の大会では際立っていた」と太鼓判を押した。

 デビュー曲は「希望(ゆめ)は叶う」。11月にレコーディング後、デビューに向けて準備を整える予定だ。〈千里の道も 初めは一歩から あなたが踏み出す だいじな勇気〉と歌い出し、前奏は壮大なファンファーレで始まる同曲を自らに対しての応援歌としても歌う。「同年代の若い人も演歌に興味を持ち、少しずつ歌謡界が盛り上がるとうれしい」と語った。