社会

落下した350キロのケーブルに巻き込まれ… 発電所解体現場で2人死亡

産業死亡事故が起きた沖縄やんばる海水揚水発電所=2016年12月(小型無線ヘリで撮影)

 28日午後2時ごろ、国頭村安波の「沖縄やんばる海水揚水発電所」の解体工事中に、長さ約35メートル・重さ約350キロの電気ケーブルが数十メートルの高さから落下し、ケーブルに巻き込まれた作業員の20代男性と50代男性=いずれも名護市=が死亡した。同発電所によると、地下約150メートルに建設された発電機などの解体工事中に起きた。現場に駆け付けた医師が同2時55分ごろに2人の死亡を確認した。名護署が事故原因を調べている。

 地上と地下を結ぶ立て坑に沿った形で設置された直径10~15センチのケーブルを滑車でつって地上に引き上げている最中に、何らかの原因で落下したとみられる。

 同発電所は世界初の海水を利用した揚水発電所として、電源開発(本社・東京、Jパワー)が1999年に設置した。揚水発電は、電気代の安い夜間などに電気を使って水をくみ上げる。ためておいた水を必要な時に放流し、落差を生かした水流を発電機の動力源とし、電気をつくる巨大蓄電池のような水力発電装置だ。試験運用してきたが商業ベースに乗せることができず、2016年に廃止となった。

 同発電所によると、地下の発電所の解体工事は今年10月から来年1月まで実施される予定だった。工事発注者はJパワーで、元請けは子会社「JPハイテック」(東京)だった。下請けに県内の解体業者が入っていた。約20人の作業員が地下で作業中だった。

 国頭地区消防本部によると、立て坑には階段が備えられており、50代男性は地下約110メートルの位置にある階段踊り場で、20代男性は立て坑の真下の地下約120メートルの位置で亡くなっていた。

 同発電所の竹ノ下孝芳所長代理は「事故が起きて非常に残念で、亡くなった作業員にお悔やみを申し上げたい。工事は一時中断し、原因検証に努めたい」と話した。




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