夢へ一歩「引き締まる思い」 推薦決定に部員驚きの声


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九州地区の21世紀枠候補校に選ばれて喜ぶ本部の選手ら=13日、県立本部高校グラウンド内

 【本部】「おおっ」。午後3時すぎの本部高校。グラウンドにいた野球部員に21世紀枠の九州地区推薦決定の知らせが入ると驚きの声が上がった。夢の舞台に向け、おごることなく練習に打ち込もうと確認し合った。

 「ただただ驚いた」と幸地怜央主将。「目標だった甲子園に一歩近づけたように思う。喜びと同時に気が引き締まる思いだ」と力を込めた。

 17人と決して多くない人数で練習を積み重ねてきた。小中高校と、共に汗を流した部員が多く、培ったチームワーク力には自信がある。体力向上のためにと宮城岳幸監督とマネジャーが用意する毎日の「補食」は、チームの結束をより強固なものにした。宮城監督は「練習だけでなく、食事や勉強など多くの時間を共有している。今後も自分たちのやるべきことを積み重ねていく」と語る。

 上間均校長は「鳥肌が立った。全校生徒151人の小さな学校から、よく頑張ってくれている」と温かなエールを送る。

 差し入れや試合の応援など、教職員や地域住民も部員の強力な味方だ。幸地主将は「向上心を胸に練習に励む。出場が決まれば、支えてくれた人に恩返しできるよう全力を尽くしたい」と前を見据えている。