「辞職すべき」「裏切られた」 有権者、下地氏に厳しい視線


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IR事業を巡る汚職事件に関して会見する下地幹郎衆院議員=6日午後、那覇市おもろまちの事務所

 日本でのカジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件で、贈賄の疑いが持たれている中国企業「500ドットコム」側から現金約100万円を受け取ったことを認めた日本維新の会の下地幹郎衆院議員(58)=比例九州。有権者の多くは厳しい視線を向けており「辞職すべき」との声もあった。一方、支持者からは「反省してまた頑張ってほしい」とエールが送られた。

 平安山照子さん(70)=那覇市=は「応援していたのに信じられない。裏切られた気分。金銭を受け取ることは絶対に許せないことだ」と驚いた様子で語った。

 会社員の玉井一郎さん(57)=浦添市=は、下地氏が議員辞職については「私一人では決断できない。後援会長などと相談し決断したい」などと述べたことに対し、「大人として無責任だ」と指摘した。

 自営業の男性(56)=那覇市=は金銭授受に対し「裏で反社会的なことをして、いいことは何一つなく誠実でない」と問題視。IR事業そのものに対しても「政府はもっと質のある事業に取り組んでほしい」と怒りをあらわにした。

 下地氏出身地の宮古島市では、進退について賛否の声が上がった。

 市平良の40代女性は「議員としての責任をとって辞職すべきだ」と厳しい表情を浮かべる。「最近は問題を起こしても議員らが責任をとらない傾向にある。誠意を見せるならばまず辞職し、次回出馬して信を問うべきだ」と話した。

 一方、下地氏を支持している市平良の50代男性は「悪いことは悪いかもしれないが、辞職するまでではないと思う。公衆の面前で謝罪もしているので、反省してまた頑張ってもらいたい」と語った。