東京五輪で金メダル期待の喜友名諒が稽古に新たに取り入れたのは琉球舞踊


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劉衛流の佐久本嗣男会長(左)の指揮の下、形を打つ喜友名諒=7日、那覇市泊の佐久本空手アカデミー

 空手道男子形で東京五輪出場が確実となっている喜友名諒(沖縄市出身)が7日、所属する劉衛流龍鳳会の稽古始めに参加し、洗練された形を披露した。「力を発揮し、新たな歴史をつくっていきたい」と決意を述べ、待ちに待った大舞台へ向け、力強く始動した。

 那覇市泊の佐久本空手アカデミーで行われた稽古始めには喜友名ら9人が参加。黙想で始まり龍鳳会の佐久本嗣男会長の指揮の下、正拳突きの動作などを繰り返した。喜友名、金城新、上村拓也らによるアーナンの分解も披露され、1時間半ほど汗を流した。

 佐久本会長が「目線、腰の振り、手の入れ方など内面的なものの表現に良い」と12月から稽古に琉舞を取り入れており、この日の稽古前には玉城流翔節皓涼会・黒濱美紀教師の指導の下、喜友名らが「かぎやで風」を披露。喜友名は「柔らかい動きの中にもダイナミックさがある。研究して空手に生かしたい」と語った。

 喜友名は元日からジョギングや筋力トレーニングなどで調整したという。現在、佐久本会長が成し遂げた世界選手権3連覇、全日本選手権8連覇に並んでいる。佐久本会長は「私の記録を抜いて初めて、光るものがある」と期待。喜友名は「小さな流派だが、頑張れば大きな舞台に立てる。下の世代に夢を与えられるような選手になりたい」と力を込めた。

 24日からフランスで行われる空手1プレミアに出場する。