【ブラジル】首里城再建へ思い込め 沖縄県人会がチャリティーショー開催


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ブラジルで行われた首里城再建チャリティーショー

 ブラジル沖縄県人会(上原ミルトン定雄会長)の本部会館で12月8日、首里城再建チャリティーショー「ちばりよーうちなー」(上原テーリオ実行委員長)が催された。琉球古典音楽や琉球舞踊、民謡、獅子舞、創作エイサー、創作歌劇などの沖縄芸能や健康体操、ソーシャルダンスが披露された。首里城やその火災についてポルトガル語で解説する動画も上映された。

 催しにはブラジルの沖縄社会や日系社会の主な団体の代表が駆け付けた。ブラジル県人会連合会の山田康夫会長は「ブラジル沖縄県人会の皆さまの思いが再建の礎になる」とあいさつ。上原県人会長は「火災を知り、急きょ銀行口座を開設した。本日のために協力いただいた皆さまに感謝申し上げる」と述べた。

 上原実行委員長は「『世界のウチナーンチュの日』の午後に火災を知りショックだった。首里城は沖縄県民、沖縄文化のシンボル。再建に向け世界中の人が協力しようとしている。再建後は沖縄だけでなく、協力した世界中の人々のシンボルとなるだろう」と語った。来場者やスタッフを含め約千人が参加し、当日は入場券や販売物で約5万レアル(約135万円)が集まったという。

 歌劇「首里城の宴」は斉藤悟さん(玉城流千寿会斉藤悟琉舞道場)が約2週間で作り、6団体と協力して披露した。斉藤さんは「首里城は行くたびにドキドキする場所。琉球舞踊は首里城で生まれたので王宮での踊りをイメージし、古典的要素を取り入れて制作した。40分の演目に通常なら3カ月間の稽古が必要だが、弟子たちもある程度歴史を理解していたのでやりやすかった」と上映までの経緯を話した。

 12月26日現在、寄付金は12万レアル(約320万円)集まっている。

(城間セルソ明秀通信員)