福島から届く復興のメロディー 「奇跡のピアノ」演奏会 Kiroroの歌で幕開け


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奇跡のピアノの演奏で「群青」を歌う石嶺小学校合唱団と那覇少年少女合唱団のメンバーら=13日、那覇市泉崎の琉球新報ホール(大城直也撮影)

 「いのちよ響け『奇跡のピアノ』沖縄コンサート~『さとうきび畑』とともに~」(同実行委員会主催、琉球新報社共催)が13日、那覇市の琉球新報ホールであった。東日本大震災の津波被害からよみがえり、国内外70カ所以上で演奏されてきた「奇跡のピアノ」が、初めて沖縄で演奏された。8人の音楽家と、那覇ジュニアオーケストラ、那覇少年少女合唱団、那覇市立石嶺小学校合唱団の児童生徒らがピアノと共演し、「さとうきび畑」など13曲を披露した。昼夜2回公演で計約900人が来場した

 「奇跡のピアノ」は東日本大震災の日に、福島県いわき市の豊間中学校の卒業式で演奏されたグランドピアノ。津波に襲われた後、がれきの中から救い出されたピアノを調律師の遠藤洋さんがよみがえらせた。

 冒頭、ピアノの取材を続けてきたフリーアナウンサーの大和田新さんが「奇跡のピアノ」の由来を語った。震災の日の卒業式で豊間中の生徒が歌ったKiroroの「未来へ」の演奏と合唱で幕を開けた。寺島尚彦さんが平和を祈り作詩作曲した「さとうきび畑」は、寺島さんの娘でソプラノ歌手の寺島夕紗子さんが歌った。最後は、遠藤さんも舞台に上がり出演者と「ハッピーフェアウェル」(幸せな別れ)を歌い幕を下ろした。