【フランス】金子さん「石垣焼」銅賞 ルーブル展示会 夫婦で共同制作


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作品の前に立つ金子晴彦さん(左)と妻の聖代さん

 12月11日から15日の5日間、パリのルーブル美術館展示会場でサロン・デ・ボザール2019が開催され、石垣焼の作品が銅賞に輝いた。

 展示会の主催はフランス国民美術協会。1861年、パリ万国博覧会を機にロダンらが設立した伝統ある美術団体で、歴代の大統領が後援として名を連ねる唯一の団体だ。由緒あるこの展示会で、石垣島を拠点に活躍する石垣焼の当主金子晴彦さん(58)の作品は常連で、2015年には世界で1人に与えられる金賞を受賞している。金子さんの作品はギメ東洋美術館にも収蔵されるなどフランスでの評価は高い。

 今回展示された石垣焼の作品は「Flying away フライング アウェイ」という大作。金子さんとアーティストで妻の聖代さん(53)の初の共同制作で、インスタレーション部門の外部審査員・銅賞に選ばれた。

 展示会に訪れた常連からは「海の表情の表現が斬新で素晴らしい。男女の感性が一つになった素晴らしい作品、新しい作品を出して来て、いつも驚きで毎年楽しみにしている」などと賛美の声が上がった。

 21年には海外の現代アート美術館での企画展が決まっており、今後も精力的に海外での発表を続けていく予定。金子さんは「今後は2人で一つの作品を制作していくことにした。今回2人で作った作品が賞に輝いたことは2人にとって素晴らしい船出となった」と語った。

(大城洋子通信員)