豚熱、発生養豚場全7ヵ所の防疫措置完了 来月中旬にも制限解除


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豚舎が消毒された沖縄市の発生農場=18日、沖縄市(沖縄県提供)

 豚やイノシシの感染症、豚熱(CSF、豚コレラ)が沖縄市やうるま市で発生している問題で、県は19日、豚の殺処分や埋却が行われた養豚場7カ所全ての防疫措置が同日完了したと発表した。新たな感染が確認されなければ、発生場所周辺で実施する移動や搬出の制限を2月17日までに解除する。県によると、県内5例目の感染が疑われる事例は現時点で出ていないという。

 県内では8日に豚熱の感染を確認し、うるま市と沖縄市の養豚場7カ所で合計9043頭(速報値)の豚が殺処分された。ウイルスの拡大防止のために、殺処分された豚や餌などの物品は埋却された。養豚場内の清掃や消毒までを実施して防疫措置が完了となる。うるま市内では18日に防疫措置を終え、沖縄市内でも19日に完了した。

 防疫措置完了の翌日を起点にして、17日後に発生地点から10キロ圏内の搬出制限区域、28日後に3キロ圏内の移動制限区域が解除される。解除までに豚熱の感染を確認する検査を合計3回、実施する。

 県は豚熱が発生した養豚場周辺の検査も続けており、3キロ圏内では養豚場21カ所のうち16カ所で陰性を確認した。3~10キロ圏内では養豚場47カ所のうち32カ所が陰性だった。

 感染を確認した養豚場と関連があったとして、6カ所の養豚場を対象にした検査も実施し、このうち2カ所が陰性だった。残る養豚場の検査も進めている。