乗客のいないクルーズ船、那覇に寄港 新型肺炎で乗客受け入れ中止、物資積み込む


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上海から乗組員だけを乗せて寄港した大型クルーズ船=29日、那覇市港町の那覇新港

 新型コロナウイルスの感染拡大で中国が団体旅行を停止していることなどから、那覇港に29日、客が乗っていないクルーズ船2隻が入港した。乗船予定の中国人客が旅行をキャンセルしたほか、感染拡大防止のため船会社の判断で乗客の受け入れを中止した。那覇港では物資の積み込みを行った。

 客を乗せず寄港したのは、コスタクルーズ(英国)のコスタ・ベネチア(約13万5千トン、乗客約5200人)と、ロイヤル・カリビアン・クルーズ(米国)のスペクトラム・オブ・ザ・シーズ(16万8千トン、乗客約4200人)の2隻。

 コスタ社は今月25日~2月4日に運航する中国発着航路のキャンセルを決めた。同社によると、寄港地で食品や物資を受け取る必要があるため、乗客がいなくても出港する必要があるという。

 那覇港管理組合の田原武文常勤副管理者は「寄港回数が全国1位になった直後で、今後回数がどう変わってくるか気にしている。クルーズ客のお土産や食事の消費が減る分、県内経済への影響も大きい」と話した。