豚熱ワクチン2月末にも接種 沖縄県が国にプログラム提出


この記事を書いた人 Avatar photo 高良 利香

 うるま市と沖縄市の養豚場で感染が確認された豚熱(CSF)の予防措置として、県は18日、ワクチン接種に向けて実施手順を定めた接種プログラムを農林水産省に提出した。国の了承が得られれば、ワクチン購入などの準備に入り、並行して各市町村や生産団体を対象に説明会を開く。接種開始は早くても2月末となる見込みで、3月にずれ込む可能性もある。

 ワクチン接種の対象地域は沖縄本島で、豚の数は21万頭余りを見込む。開始から2カ月以内に接種を完了させる方針。接種に当たる獣医師は県外からの応援を含め延べ約600人を予定する。農水省は有識者会議に意見を聞き、県の接種プログラムが妥当かを判断する。現時点で委員会の開催日は決まっていないが、農水省によると「可能な限り早く実施する」という。

 県は接種前に在来の希少種「アグー」50頭を県内離島に隔離するが、隔離先について調整が続いている。

 県は、発生養豚場から3キロ~10キロ圏の「搬出制限区域」の解除に向けた清浄性検査を17日に開始した。10キロ圏内にある全ての養豚場で陰性が確認されれば、最短で26日にも搬出制限が解除される見通しだ。