米韓軍事演習の規模縮小を検討 新型肺炎が影響


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 【与那嶺路代本紙嘱託記者】米国のエスパー国防長官と韓国の鄭景斗(チョンギョンドゥ)国防相は24日、米国防総省で会談後、共同会見し、韓国で新型コロナウイルスの感染が拡大しているため、今春の米韓合同軍事演習の規模縮小を検討していることを明らかにした。協議が難航している在韓米軍駐留経費については、依然として両国に溝があることを認めた。

 韓国では在韓米軍関係者の家族や韓国軍に新型肺炎の感染が確認されている。エスパー氏は「コロナウイルスへの懸念から、両国の司令官が指揮所訓練の縮小を検討している」と述べた。

 駐留経費負担についてエスパー氏は「合同の防衛費が、米国の納税者にとって不均衡になってはいけない。同盟国の負担を増やすことは米国にとって最優先事項だ」と韓国側の負担増を強く求めた。その上で「3月末までの合意を期待している。そうでなければ4月1日から(基地で働く韓国人の)労働者を休職にする」と従来通り主張した。

 これに対し鄭氏は「韓国はさまざまな形で在韓米軍に貢献している」と強調。「両国の溝を埋めるために努力する」と早期合意を目指す意向を示した。