社会

コロナに負けぬ 業界奮起 卒業式中止で需要低迷  貸衣装写真プランや「家に花を」PR

卒業記念の写真撮影に付いてくるフォトブックを紹介するスタジオチャーリーの(左から)高山えりかカメラマンチーフ、比嘉智子専務=12日午後、浦添市前田のスタジオチャーリー本店

 新型コロナウイルス感染症の拡大で卒業式が中止や規模を縮小するなどして、沖縄県内でも関連業界への影響が広がっている。卒業式に欠かせない貸衣装や花束を取り扱う事業者ではキャンセルが相次ぐ。一方、関連業者の中には新たな需要を掘り起こそうと試行錯誤し、苦境を乗り越えようとする事業者も出てきている。

 女子学生の衣装として定番化しているはかま。レンタルを行うスタジオチャーリー(浦添市、前田初美社長)は例年、大学や専門学校の女子学生を中心に500~600人の予約がある。複数の専門学校で卒業式が中止となっており、キャンセルや問い合わせが相次いでいる。比嘉智子専務は「電話が鳴りやまない時もあった」と嘆いた。

 同社の前田進一郎副社長は「小6の子どもたちが運動会が中止になって涙する様子を思い出した」。卒業式が中止の場合は貸衣装予約のキャンセル料金を無料にし、卒業記念ではかまを着て写真を撮影するプランを始めている。その場合、衣装の料金はもらっておらず、撮影料金を引いて返金している。利用者からは「はかまを着られて良かった」と好評だという。


入荷した花を仕分けするスタッフら=13日午後、那覇市泉崎のオランディアガーデン本店

 卒業生に手渡される花束。卒業式や送別会向けの注文が減少したり、キャンセルが出たりして、生花店では3月は前年同期比で売り上げが3~4割下がる見込みだ。

 県内で複数店舗を運営する花の藤商(宜野湾市)の豊里大器社長は「供給はあっても需要が弱い」と指摘。価格も下がっているという。豊里社長は「先行きの見通しが暗い状況だからこそ、花を飾って少しでも明るい気持ちになってほしい」と利用を呼び掛けた。

 フラワーショップ「オランディアガーデン」(那覇市)もキャンセルが続き、前年同期よりも売り上げが下がった。同社の仲本士郎代表は「今は注文が入ってこない状況だ」と頭を抱える。イベント自粛でも需要が落ち込む。仲本代表も「自宅にいる時間も長くなるはず。家に花を飾るように呼び掛けたい」と強調した。

 県内では新たな感染者は2月20日以降、確認されていない。ただ、関連業者では「1人でも出たら変わるかもしれない」と気をもむ状況が続いている。



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