小2で「危険物取扱者」合格 読めない漢字も父と二人三脚で勉強


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国家資格「危険物取扱者」試験に初挑戦で合格した小学2年生の桃原彗星さん=13日、南風原町の照屋公民館

 【南風原】南風原町立翔南小学校2年生の桃原彗星(けい)さん(8)が2月に行われた国家資格「危険物取扱者」試験の丙種に初めての挑戦で合格した。消防試験研究センター県支部によると、県内では最年少の合格者とみられるという。彗星さんは「試験は難しかった」と話しながらも、笑顔を見せた。

 危険物取扱者の丙種は、ガソリンや灯油など特定の危険物の取り扱いや定期点検ができるようになる資格。今回実施された丙種試験の合格率は42・9%で、小学生の受験者は彗星さんのみだった。

 受験のきっかけは先に同試験に合格していた2人の兄の勧めだ。3歳年上の次男、梨生(りお)さんが2017年12月に実施された同試験に当時県内最年少となる小学3年生で合格しており、今回で兄の最年少記録を塗り替えた。父博史さん(45)は「まだ試験を受けるのは早いかなと思ったけど『やりたい』というので教えてみたら合格した」と息子の頑張りに顔をほころばせた。

 昨年末ごろから、週に3~4日、1日1時間程度を試験勉強に充てた。まだ学校で習っていない漢字や言葉が試験で使われるため、博史さんが「接触→さわること」「摩擦→こすること」など、意味をかみ砕いて教え、親子二人三脚で試験を突破した。

 彗星さんは「合格してラッキー。次の試験も受けたい」と意気込んだ。博史さんは「お兄ちゃんたちが勉強しているのを見てたから覚えやすかったのかもしれない。これからも本人がやりたいようにやっていってほしい」と話した。