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長女の花嫁姿を、この目で 稲福さん目標見据え、病と闘う

恵利香さんを囲む(左から)長男の優斗さん、長女の琉香さん、三男の琉さん、母親のえり子さん(右端)=8日、沖縄市

 【沖縄】沖縄市在住の稲福恵利香さん(40)は、在宅で訪問診療を受けながら末期の肝硬変と闘っている。稲福さんを看護する「訪問看護ステーションクララ」所長で看護師の曽根ルチアさんは「黄疸(おうだん)や腹水などの非常に厳しい状態を繰り返してきたが、常に小さな目標を持ち、それを達成するため何度も奇跡を起こしている」と話した。

 稲福さんは母子世帯で3男1女の子どもたちを育てている。

 この春小学校を卒業した三男の琉さん(13)の卒業式、中学校の入学式に参加することを目標とし、どちらも達成した。主治医で中部徳洲会病院消化器内科の仲間直崇医師は「必死に生きる恵利香さんを可能な限りケアしていきたい」と述べた。

 曽根さんが、稲福さんの担当になったのは1年前。病気だけでなく心のケアもしてきた。同居する母親のえり子さん(61)は「ここまで頑張れたのも看護師のルチアさんと仲間先生のおかげ。恵利香は人に恵まれていると感じる」と話した。

 稲福さんは、長男の優斗さん(20)に「お酒を控えめに」。また次男の翔(つばさ)さん(19)には「一人前になってほしい」、三男の琉さんには「人の心が分かるようになってほしい」と願い、長女の琉香さん(10)には「人の役に立ってほしい」と語る。さらに「母にはありがとうの言葉しかない」と話した。

 予断を許さない状況だが「一番下の琉香がお嫁に行くのを見たいので、あと10年は生きたい」と話し、新たな目標に向かって病と闘っている。
 (喜納高宏通信員)



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